子ども・子育て新システムを真に実効的な仕組みにするための要望書
2011/12/15
2011年12月15日
樋口惠子団長・勝間和代団長・安藤哲也団長と事務局の3名で「子ども・子育て新システムを真に実効的な仕組みにするための要望書」をもって首相官邸と内閣府を訪問しました。
訪問の様子はこちらのブログ
でご覧ください。
子ども・子育て新システムを真に実効的な仕組みにするための要望書
1. 今こそ、決断の時! 子ども子育て施策にもっと財源を!
「若い世代は子どもが生めません」 「応援してくれる雰囲気もないし」 「誰もが安心できる仕組みづくりにお金を使って欲しい」
人生のスタート時にお金をかけることが、子ども自身にも社会にもプラス。
少子化対策基本法施行から8年。この間に高齢者の自然増だけで年間1兆円ずつ予算が必要となり、子ども・子育て支援には、新システムでようやく1兆円上乗せです。今こそ、決断を。
2. 「新システム」をもっと教えてください。
「いつから始まるの?」 「どんな中身?」 「私達にどう関係あるの?」 「幼稚園と保育園だけの話なの?」「どう変わるの?」 「何が新しいの?」 「積極的に説明会をして!」
決定のプロセスも合わせて、情報開示とわかりやすい説明を求めます。
これまでの子ども・子育て支援策とはどう違うのか、どう変わるのか、いつ始まるのかなど、新システムの具体的な中身が全く見えて来ません。幼保一体化だけが新システムの主要テーマではないはずなのに、報道も偏っています。
3. 本当に「すべて」の子どもにしてね。
「親が家にいても使える制度なの?」 「どの子でも受け入れて貰えるの?」
東日本大震災被災地では、0~2歳児の親子の状況把握や支援が、幼稚園・保育園・学校とつながりある子どもの家庭に比べて遅れる傾向にありました。障害児や難病児とその兄妹もまた必要な支援を受けることが困難でした。社会的養護の観点からも、どのような状況にあろうとも一人の子どももこぼれ落ちることなく支えられる仕組みを求めます。
4. 知らないところで決めないで! 私達にも決めさせて!
「どうしたら参画できるの?」 「一緒に決めさせてよ」
「使えない制度を作んないでよね」 「私達は参加したいんです」
真に実効的な支援の仕組みには当事者の視点が欠かせません。子ども・子育て会議には、当事者の参画を求めるとともに、地域子育て支援拠点や一時預かり、地域型保育給付には、当事者の利用しやすさを求めるほか、利用者が主体的に参画したいと思える仕組みを求めます。
5. 質の向上につながるしくみを求めます!
「子どもの施設は詰め込みにならない? 毎日利用できるの?」 「住んでる地域で違っちゃうの?」
「子どもにとって安心できる環境を!」 「誇りを持って続けられる職業に!」
子ども、子育て施策の財源は質の向上につなげてください。人員配置・待遇の改善、人材育成にも、きちんと予算をつけてください。地域によって実状は違いますが、地域の独自性を活かしながら、質の向上を担保するしくみにしてください。
6. “私たち”らしい子育てができるしくみにして欲しい!
「産院から帰った途端、不安です」 「私たちらしい子育てに、寄り添ってくれる相手がほしい」
どのような状況にあっても、障害、国籍、就労、経済的状況に関わらず、主体的に子育てができるよう、ひとり一人のニーズに合わせたオーダーメイドの支援が必要です。そのために、子育て当事者と必要な子育て支援をつなぐことができる子育て支援コーディネーターの配置と育成を求めます。
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